KUNIO16『ゴドーを待ちながら』
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最新情報- 2024.06.03
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- 2024.04.26
- KUNIO16『ゴドーを待ちながら』出演者決定
OUTLINE
作品概要演出家よりコメント
とある公演の終演後、楽屋のベンチで雑談しながら、何の気なしに「今後演ってみたい戯曲ってあるんですか?」と尋ねたとき、小田豊さんは「死ぬまでに『ゴドー(を待ちながら)』を演りたい」と、即答してくれました。『ゴドーを待ちながら』は、僕自身いつか上演したいと思い続けていた作品のひとつでしたが、KUNIOの企画会議で何度か候補にあがっても、その度、いま(その時)ではない気がして、先送りになっていました。だから、なんだか勝手に運命的なものを感じてしまい、その場で「じゃあ、KUNIOで企画していいですか?」と言ってしまいました。こうして、今回の上演は思いもかけないきっかけからスタートしたのです。
僕たちは、忙しなく日常を動き続けているとき、〈動かぬもの〉に気づけないことがあります。その〈動かぬもの〉とは、物理的に存在しているものだけではありません。終わりの見えない課題、変えようのない事実、答えのない問い、自分の中にある感情、記憶 もしかすると、僕たちはいつも、それら〈動かぬもの〉に気づけていないのではなく、気づけていないことにしているだけなのかもしれません。なぜなら、そのものたちに真剣に目を向けようとしたとき、僕たちの思考もまた、忙しなく動き続ける日常の中で〈動かぬもの〉になってしまうからです。
小田さんと『ゴドー』を演ろうという話をして、さっそく戯曲を読み直してみたとき、なぜか、涙が溢れてきました。あの場から動かぬ二人の男たちは、必死に〈動かぬもの〉に対峙しようとしている、そう見えたからなのかもしれません。そして、あのとき何の気なしに聞いていた小田さんの「死ぬまでに」という言葉が、僕の中に〈動かぬもの〉として残っていたからなのかもしれません。
目まぐるしく動きつづける現代で、僕たちはいま、多くの〈動かぬもの〉にどう向き合うべきなのか。そんなことを考えながら、絶大な信頼を寄せるお馴染みのキャスト、スタッフと共に、KUNIO版『ゴドーを待ちながら』をお届けしたいと思っています。
演出・美術 杉原邦生
上演時間
未定
CAST&CREATOR
キャスト&クリエイター出演
小田豊
外山誠二
・
大村わたる
リー5世
中山翔貴
スタッフ
原作:Samuel BECKETT
翻訳:河合祥一郎
演出・美術:杉原邦生
舞台監督:大鹿展明
照明:高田政義[RYU]
音響:稲住祐平[エス・シー・アライアンス]
衣裳:臼井梨恵[モモンガコンプレックス]
ヘアメイク:国府田圭
演出助手:千代麻央
演出部:石橋侑紀
ドラマトゥルク:稲垣貴俊
協力:藤田有紀彦、山添賀容子
制作:さかいひろこ
プロデューサー:小林みほ
著作権代理:(株)フランス著作権事務所
共催:KAAT神奈川芸術劇場
企画・制作/主催:KUNIO/合同会社KUNIO,Inc.
SCHEDULE&TICKET
スケジュール&チケット神奈川公演
2024年6月22日(土)〜30日(日)
日程
6/22(土)
15:00 ◎プレビュー
6/23(日)
13:00★アフタートーク①
6/24(月)
13:00⭐︎プレレクチャー有
6/25(火)
17:30⭐︎プレレクチャー有
6/26(水)
休演日
6/27(木)
18:00*夜割
6/28(金)
13:00★アフタートーク②
6/29(土)
13:00
6/30(日)
13:00
・受付開始は開演の45分前、開場は30分前より
・未就学児はご入場いただけません
・開演後はご入場いただけないお時間帯がございます。ご了承ください
・やむを得ぬ事情により、記載内容・公演情報などに変更が生じる場合がございます。
◎ 22日(土)|プレビュー公演。一般チケットの価格は4,500円
★ 23日(日)|終演後に本作の翻訳者・河合祥一郎氏と演出の杉原邦生によるアフタートークを実施①
⭐︎ 24日(月) |13:00より河合祥一郎氏によるプレレクチャーを実施、13:40より上演
⭐︎ 25日(火) |17:30より河合祥一郎氏によるプレレクチャーを実施、18:10より上演
27日(木) |夜割実施回。一般チケットの価格は5,000円
★ 28日(金)|終演後に劇作家・演出家で“サンプル”主宰の松井周(まつい・しゅう)さん、同じく“範宙遊泳”代表の山本卓卓(やまもと・すぐる)さんをゲストにお迎えし杉原邦生とアフタートークを実施②
松井周さんとは2016年にKAAT神奈川芸術劇場にて『ルーツ』を、山本卓卓さんとは2024年にPARCO PRODUCE 2024『東京輪舞』でそれぞれクリエーションを共にしました。お二人と上演台本や作品の創作過程時の印象に残っているエピソードについてお話しする予定です。
※プレレクチャー及びアフタートークは該当上演回のチケットをお持ちの方のみご参加いただけます。
会場
KAAT神奈川芸術劇場〈中スタジオ〉
〒231-0023 神奈川県横浜市中区山下町281
Tel= 045-633-6500[代表 10:00〜18:00]
アクセス
チケット[税込 全席自由席、入場整理番号付きチケット]
※本公演は中止となりました。チケット代金の払い戻しについてはこちらをご覧ください。
【前 売】
一般:5,500円
プレビュー割引:4,500円(6/22のみ)
夜割引 5,000円(6/27のみ)
25才以下:3,500円(前売のみ。入場時に年齢を証明するものが必要)
チケット一般発売
2024年5月18日(土)10:00
チケット先行発売
2024年5月12日(日)10:00〜 5月17日(金)23:59
・KUNIO official website 終了しました
Yahoo! passmarketのシステムを使用しています。
・チケットかながわKAme会員先行
webでの予約・購入は「かながわメンバーズ(KAme)」のご登録(無料)が必要です
お問合せ
KUNIO info@kunio.me
主催・企画・製作:KUNIO / 合同会社KUNIO,Inc.
約5年ぶりとなる新作公演、KUNIO16『ゴドーを待ちながら』の上演が決定しました!
『ゴドーを待ちながら』は、サミュエル・ベケットが1952年にフランス語で初出版し、その翌年にパリで初演されて以降、不条理演劇の代名詞として演劇史にその名を残し、今日まで多くの演出家によって上演し続けられている戯曲です。今回、KUNIOでは、2016年に河合祥一郎氏が主宰する“Kawai Project”での上演時に新翻訳を行った台本(未出版)を元に上演を行います。
前文略)
私はまよわず1952年のフランス語版を、ベケット自身の英語版を参照しながら、新たに訳すことにしました。但し、既訳とは異なり、1952年の初版ではなく同年に出た第二版を底本にしなければならないと判断しました。第二版こそが英語版の元になっており、ベケット自身が改定を加えた版だからです。
この作品をどう解釈するかは、ベケットの書いた原文をどう解釈するかに大きくかかってきます。師を乗り越えることができるかどうかはわかりませんが、そう務めるのが弟子としての義務でしょう。シェイクスピアのみならずベケットにおいても、やらねばならぬ仕事が多々あると思うのは、最期の病床でベケットの本を求めたほどベケットを愛した師の思いを継いでいかなければならないと思うからです。
Kawai Project vol.3『ゴドーを待ちながら』(2016年)挨拶文より一部抜粋
河合氏は翻訳にあたって、1952年にミニュイ社が刊行したフランス語第二版を底本としています。
その理由として1953年1月5日にパリのバビロン劇場で初演後、ベケット自身が英訳し1954年にニューヨークのグローヴ・プレス社から出版した英語初版が、フランス語第二版をもとにしているからで、細かな幾つかの表現において、ベケット自身が改定を行って第二版としたことが明白であるため、と記されています。
河合氏の翻訳には注釈が添付されており、フランス語版初版と第二版(英語版)との違いが詳細に記されています。KUNIOでは今回、その注釈を頼りに、言葉の変化ひとつひとつを丁寧に見つめ直し、時に河合氏とのディスカッションを交えながら、ベケットの思考の変遷を辿るようにして台本を整理していきました。この作業には、これまで『ハムレット』(2014)、『夏の夜の夢』(2017)、『グリークス』(2019)等、翻訳戯曲の新訳上演にこだわってきたKUNIOの創作スタイルが大いに生かされています。翻訳により原作のもつ力が最大限に引き出された上演台本とともに、現代の観客へダイレクトに届く『ゴドーを待ちながら』を目指します。
出演は、ベテラン俳優の小田豊、外山誠二を中心に、所属する劇団「柿喰う客」にとどまらず幅広く活躍する大村わたる、杉原邦生演出 木ノ下歌舞伎『勧進帳』では弁慶役で強烈な印象を残したリー5世といういずれも杉原邦生が絶大なる信頼を寄せる俳優たちと、今回が舞台初挑戦となる中山翔貴までバラエティに富んだ顔ぶれとなりました。ご期待ください。