11月-1月 2025年度全国共同制作オペラ

ドニゼッティ/歌劇『愛の妙薬』

現代に生まれ変わる!
とびきりハッピーでカワイイ ロマンティック・コメディ。ベルカントオペラのスペシャリスト セバスティアーノ・ロッリとオペラ初演出の杉原邦生によるコラボレーションがこの秋開幕!

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最新情報

OUTLINE

作品概要

歌劇『愛の妙薬』全2幕(イタリア語上演/日本語・英語字幕付き/新制作)

美人で聡明、ちょっと勝ち気な娘アディーナと、彼女に恋する純真無垢な青年ネモリーノが、偽の惚れ薬 “愛の妙薬” によって結ばれるロマンティック・コメディ。
テノール屈指の名アリア「人知れぬ涙」をはじめ、「受け取って、私のおかげであなたは自由」「この薬はなんでも治します」などの名曲が、コミカルでちょっと切ない恋物語を美しく彩ります。
京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)出身で、ギリシャ悲劇から歌舞伎、 現代劇まで幅広いジャンルを手掛けてきた演出家・杉原邦生が初のオペラ演出に挑みます。
指揮は、ベルカントオペラのスペシャリストとして名高いセバスティアーノ・ロッリ。
日本&海外混成による新進気鋭の歌手陣とともに織りなす、最高にハッピーでカワイイ『愛の妙薬』が、いま幕をあける…!

あらすじ
【第1幕】

スペイン・バスク地方の小さな農村。美⼈で聡明な農場主の娘アディーナは『トリスタンとイゾルデ』の本を読んでいる。内気で純真無垢なネモリーノは、そんな彼⼥を遠くからうっとり⾒つめている。アディーナは、トリスタンの飲んだ惚れ薬によって恋に落ちるイゾルデ姫の物語を村⼈たちに読み聞かせている。そこへベルコーレ軍曹が兵隊たちと共に登場、アディーナに目を留める。
ベルコーレはアディーナを口説こうとするが、アディーナは考えさせてとその場を退く。ネモリーノも彼⼥を呼び止めるが、軽くあしらわれる。
村の広場に薬売りのドゥルカマーラが到着し、ネモリーノに「惚れ薬」と偽って安物のワインを売りつける。明日になれば効果が出ると信じているネモリーノは、酔いも手伝ってアディーナに強気な態度をとってしまう。自尊心を傷つけられたアディーナは、ベルコーレと結婚すると宣言。しかも、「軍隊明朝出発」の報が届くので今日中に式をあげることに。驚いたネモリーノは、ドゥルカマーラの助けを求めて大慌てで走っていく。

【第2幕】
アディーナとベルコーレの結婚祝いの席。ネモリーノは「愛の妙薬」の効き目を早めるためにもう一本所望するが、払うお金がない。軍隊に入ればお金がもらえると聞いたネモリーノは、ベルコーレに入隊を志願する。
ちょうどその時、村娘たちの間では「ネモリーノが叔父の莫大な遺産を相続した」という噂が。
娘たちに急にちやほやされたネモリーノは、薬の効果が出たのだと勘違いする。その様子を⾒たアディーナは困惑するが、ドゥルカマーラから「愛の妙薬」を買うために入隊したことを聞き、ネモリーノの愛情の深さに心を打たれる。そして、アディーナはネモリーノの入隊契約書を買い戻し、ベルコーレとの結婚も放棄する。
二⼈は本心を告げ、永遠の愛を誓い合う。ベルコーレは潔くアディーナをあきらめ出発。惚れ薬が効いたと得意げなドゥルカマーラは、皆に⾒送られて賑々しく村を去っていく。

指揮者よりコメント

ロマン派喜歌劇の礎となった《愛の妙薬》を深く理解するには、それ以前の様式との比較が鍵となります。それまでイタリア・メロドラマの喜劇といえば、登場人物も音楽も、共感が望めないものでした。そんな典型を覆したのが、1832年生まれの今作です。観客が登場人物たちと一緒に泣いたり笑ったりできるようになったことは、当時、大変画期的な出来事でした。背景には、フランス革命で見いだされた、社会の平等への理想や憧れがあります。喜劇は社会参加の場となり、劇場は娯楽としての空間から成熟へと向かう契機となりました。ドニゼッティの特筆すべき音楽的手法は感情移入を誘い、狡猾なドゥルカマーラ博士や、貧農のネモリーノをはじめとした登場人物へ観客は自身を投影していきます。それまで女王など高貴な人物のための楽器であったハープが、農⺠の若者の涙ぐましい歌声を支えるようになった変化には、人間の気高さとは出自などの生得的なものではなく、精神的なものであるというメッセージが込められています。ベートーヴェン、そしてシラーも想いを託した「人類みな兄弟」という言葉は、今作のドニゼッティの声を通して、より強く、今を生きる私たちに響くことでしょう。

セバスティアーノ・ロッリ


演出家よりコメント

⟨演出家⟩という肩書きを主として活動しているからには、いつかオペラの演出をしたいと思い続けてきました。なので、「初めまして、お待ちしておりました」という気持ちです。しかも、どちらかといえば⟨悲劇の演出家⟩に属する僕にとって⟨喜劇⟩というのも新鮮で、「そうきましたか!」という思いです。
『愛の妙薬』を初めて観た(聴いた)とき、なんだかカワイイ作品だな、と一番に感じました。スペインのバスク地方の小さな村を舞台に、偽りの恋薬に翻弄される人々の姿が、僕にとってはとてつもなくカワイく思えたのです。いまや⟨カワイイ⟩は世界共通語となり、その言葉の持つ意味も大きな拡がりを見せています。僕が感じた⟨カワイさ⟩をキーワードに、祝祭感と多幸感溢れる作品にし
たいと思っています。
指揮のセバスティアーノ・ロッリさんをはじめ、素晴らしいキャスト、スタッフの皆さんにお集まりいただきました。また、ダンサーには過去に僕の演出作品を彩ってくれた俳優、ダンサーたちが名を連ねてくれました。このメンバーでお贈りする「KUNIオペラ」第一弾(笑)にどうぞご期待ください!

杉原邦生

上演時間

未定

CAST&CREATOR

キャスト&クリエイター

出演

アディーナ:高野百合絵
ネモリーノ:宮里直樹[東京・大阪]、糸賀修平[京都]
ベルコーレ:大⻄宇宙[東京・大阪]、池内響[京都]
ドゥルカマーラ博士:セルジオ・ヴィターレ
ジャンネッタ:秋本悠希

ダンサー:福原冠、米田沙織、内海正孝、水島麻理奈、井上向日葵、宮城優都

合唱:ザ・オペラ・クワイア[東京]、堺+京都公演特別合唱団[大阪・京都]
管弦楽:ザ・オペラ・バンド[東京]、大阪交響楽団[大阪]、京都市交響楽団[京都]

スタッフ

作曲:ガエターノ・ドニゼッティ
台本:フェリーチェ・ロマーニ
指揮:セバスティアーノ・ロッリ
演出:杉原邦生

美術:金井勇一郎
照明:高田政義、RYU
音響:石丸耕一[東京芸術劇場]
衣裳:丁瑩
ヘアメイク:国府田圭
振付:北川 結、仁科 幸[モモンガ・コンプレックス]
字幕:小田知希(日本語)、家田淳(英語)
合唱指揮:辻󠄀 博之、江澤隆行
副指揮:松川智哉
コレペティトゥア:江澤隆行
演出助手:根岸 幸
舞台監督:酒井健
プロダクションマネージャー:關秀哉、柴田貴槻(アシスタント)
宣伝美術:加藤秀幸[grind house]
宣伝イラスト:リック

共同制作:東京芸術劇場(公益財団法⼈東京都歴史文化財団)
フェニーチェ堺(公益財団法⼈堺市文化振興財団)
ロームシアター京都(公益財団法⼈京都市音楽芸術文化振興財団)

後援:イタリア大使館
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業(共同制作支援事業)

SCHEDULE&TICKET

スケジュール&チケット

東京公演

〈シアターオペラ vol.19〉
ドニゼッティ/歌劇『愛の妙薬』全2幕[イタリア語上演/日本語・英語字幕付き/新制作]

En. Tokyo performance 2025.11.9 (SUN) Tokyo Metropolitan Theatre

日程

11月9日(日)

14:00

  • 公演の最新情報および詳細は 劇場公式サイト にてご確認ください。
    ・ロビー開場は13:00
    ・未就学児入場不可
    ・本公演はヒアリングループ(磁気ループ)を作動します。
    ・やむを得ぬ事情により、記載内容・公演情報等に変更が生じる場合があります。
    ・座席により一部字幕が見づらい場合がございます。
    ・開演時間に遅れますと、しばらくの間ご入場いただけない場合や、自席にご案内できない場合がございます。

会場

東京芸術劇場 コンサートホール


〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-8-1
Tel=03-5391-2111(代表)
会場へのアクセス

チケット料金[全席指定・税込]

SS席 22,000円
S席 19,000円
A席 17,000円
B席 13,000円
C席 9,000円
D席 6,000円

高校生以下1,000円 

・高校生以下チケットは東京芸術劇場ボックスオフィスにて前売のみ取扱い(枚数限定・要証明書)。
・障害者手帳またはミライロIDをお持ちの方は、割引料金でご観劇いただけます(要事前申込)。詳細は、劇場ボックスオフィス、または東京芸術劇場WEBサイト(鑑賞のサポート)にてご確認ください
・車いすでご鑑賞を希望のお客様は、ご案内できるスペースに限りがあるため、ご購入前に東京芸術劇場ボックスオフィス(0570-010-296) へお問い合わせください。
・営利目的の転売は固くお断りいたします。
・公演中止の場合を除き、ご予約・ご購入いただきましたチケットのキャンセル・変更は承れません。

チケット取扱

チケット一般発売

2025年7月4日(金)

チケット先行発売

芸劇メンバーズweb先着先行
2025年6月27日(金)〜7月3日(木)

お問合せ

東京芸術劇場
Tel=03-5391-2111 [土日祝を除く9:00〜17:00]


主催:東京都、東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)

公演情報等には変更が生じる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

大阪公演

En. Osaka performance 2025.11.16 (SUN) FENICE SACAY

日程

11/16(日)

14:00

  • 公演の最新情報および詳細は 劇場公式サイト にてご確認ください。

    ・開場は13:00より。
    ・未就学児入場不可。
    ・やむを得ない事情により公演内容・出演者が変更となる場合があります。
    ・車いす席は堺市文化振興財団チケットセンターでご予約ください。

会場

フェニーチェ堺 大ホール


〒590-0061 大阪府堺市堺区翁橋町2-1-1
Tel=072-223-1000
会場へのアクセス

チケット料金[全席指定・税込]

S席 13,000円
A席 11,000円
B席 9,000円
C席 5,000円

チケット取扱

  • SACAYメイト
    ・Tel=0570-08-0089 堺市文化振興財団チケットセンター[10:00~18:00]
    ・窓口=フェニーチェ堺、栂文化会館(窓口での販売は6/17(火)より受付開始。各館の休館日・営業時間にご注意ください。
  • チケットぴあ [Pコード:299-074]
  • イープラス
  • ローソンチケット[Lコード:53343]

チケット先行発売

sacayメイト先行
2025年5月22日(木)12:00 ~5月26日(月)13:00

詳細は主催者公式サイトにてご確認ください。

お問合せ

フェニーチェ堺
Tel=072-223-1000[9:00〜20:00]


主催:フェニーチェ堺(公益財団法人堺市文化振興財団)

京都公演

〈ロームシアター10周年記念事業〉

En Kyoto performance 2026.1.18 (SUN) ROHM Theatre Kyoto

日程

2026年1月18(日)

14:00

会場

ロームシアター京都 メインホール


〒606-8342 京都市左京区岡崎最勝寺町13
Tel=075-746-3201
アクセス

チケット[全席指定・税込]

SS席 13,000円
S席 11,000円
A席 8,000円
B席 6,000円
C席 4,000円
D席 3,000円

S席25才以下 5,000円
S席18才以下 3,000円

チケット取扱

チケット一般発売日

2025年6月28日(土)

お問合せ

ロームシアター京都チケットカウンター
Tel=075-746-3201(10:00〜17:00)

特別協賛 :日東薬品工業ホールディングス株式会社(京都公演)
助成:独立行政法⼈日本芸術文化振興会(京都公演)


主催:ロームシアター京都(公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団)、京都市