Kinoshita Kabuki’s Kanjincho
杉原邦生演出 木ノ下歌舞伎『勧進帳』初のニューヨーク公演が決定しました!2026年1月にニューヨークを皮切りに北米ツアーを実施いたします。
NEWS
最新情報- 2025.11.05
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- 2025.07.31
- 『勧進帳』ニューヨーク公演決定!
OUTLINE
作品概要監修・補綴 木ノ下裕一
2016年に『勧進帳』のリクリエーション版を作ってから今日まで、「この作品はいつかアメリカ公演したいね、たとえばニューヨークとか」と座組内でたびたび話題に上がってきました。この度、ありがたいことに北米ツアーが実現する運びになりました。
現在の国際情勢を見渡しても、国家・宗教同士の争いや、理不尽な虐殺が絶えず、「分断」という言葉が生易しいものに思えるくらいの惨状を、私たちは日々目にします。
日本も例外ではありません。くしくも戦後80年の節目の年に、歴史修正主義が幅をきかせ、近視眼的な排外の理論が一定の支持を得るようになろうとは、『勧進帳』を作った9年前には想像だにしませんでした。
私たちは『勧進帳』を、〝ボーダーライン〟というテーマで読み解き直しているわけですが、現在のアメリカで、それがどのように伝わるか(あるいは、なにが伝わらないか)に注視しながら、ツアーに臨みたいと思っています。
この公演が、「共生すること」について考える、ささやかな、それでいて得難い、きっかけになることを願ってやみません。
木ノ下裕一[木ノ下歌舞伎主宰]
演出・美術 杉原邦生
木ノ下歌舞伎『勧進帳』が2018年のフランス・パリ公演に続き、2度目の海外公演を行うことになりました。しかも今回は、個人的に念願だったニューヨークでの公演を含む北米ツアーです。2010年に初演し、2016年にリクリエーションしたこの作品が、パリに続いて、まさかニューヨークでも上演する機会をいただけるなんて、夢にも思って……いたような気がします、実は(笑)。“ボーダーライン”をテーマに据えたキノカブ版『勧進帳』は、日本という国を超えてなお、観る者へそのメッセージを届けることができると、共に作品をつくり上げた誰もがどこかで確信していたんじゃないかと思うからです。
しかしながら、当然、海外公演は多くの人の協力なくして絶対に実現できません。今回の公演の実現にあたり力を尽くしてくださった(くださっている)すべての方々への最大級の感謝を胸に、ニューヨークをはじめとする各都市で丁寧に届けていきたいと思います。
どうか応援よろしくお願いします。
杉原邦生
上演時間
90分[休憩なし]
CAST&CREATOR
キャスト&クリエイター出演
武蔵坊弁慶 リー5世 Lee the 5th
富樫左衛門 坂口涼太郎 Ryotaro Sakaguchi
源九郎判官義経 高山のえみ Noemi Takayama
常陸坊海尊/番卒オカノ 岡野康弘 Yasuhiro Okano
亀井六郎/番卒カメシマ 亀島一徳 Kazunori Kameshima
片岡八郎/番卒シゲオカ 重岡 漠 Hiroshi Shigeoka
駿河次郎/太刀持ちの大柿さん 大柿友哉 Yuya Ogaki
スタッフ
監修・補綴:木ノ下裕一
Supervision and revisions Yuichi Kinoshita
演出・美術:杉原邦生
Director and stage design Kunio Sugihara
SCHEDULE&TICKET
スケジュール&チケットNew York〈Presented in partnership with the Under the Radar Festival〉
Part of Japan Society Performing Arts 2025-26 Season
Schedule
1/8(Thu)
7:30pm
1/9(Fri)
7:30pm
1/11(Sat)
7:30pm
1/12(Sun)
2:30pm
- 公演の最新情報は、Japan Societyの公式サイトにてご確認ください。
- 日時はすべて現地時間です。
Venue
Ticket
Admission[Non-Member] $63
On-Stage Seating[Non-Member] $63







歴史的な文脈を踏まえつつ、現代における歌舞伎演目上演の可能性を発信する芸術団体「木ノ下歌舞伎」の代表作のひとつ『勧進帳』は、2010年に初演、その後2016年には大幅に再創作し、国内ではこれまで11都市で上演、2018年には“ジャポニスム2018”の公式プログラムとしてポンピドゥー・センターにて上演し、フランス・パリ公演でも好評を博しました。
義経一行の関所越えを描いた忠義の物語とされる「勧進帳」を、〈関所=境界線〉として読み解き、国境・現在と過去・主と従・観客と舞台…… といった現代社会を取り巻くあらゆる境界線(ボーダー)が交錯する多層的なドラマへと再構築し、既成概念を打ち破った木ノ下歌舞伎『勧進帳』。
今回は、ニューヨークにジャパン・ソサエティからの招聘により、2026年1月に上演いたします。また、本作品は、実験演劇の国際フェスティバルとしても名高い“Under the Radar Festival”の正式プログラムとしてラインナップされています。どうぞご期待ください。